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【戯言戯画】船場吉兆・女将 「母は強し」そして…「妻は非情」
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よい意味も悪い意味もひっくるめて「母は強し」、そして「妻は非情」と思う。船場吉兆の湯木佐知子さんだ。
産地偽装と賞味・消費期限改竄(かいざん)の発覚後、社長である夫は体調を崩して入院、取締役の次男はいっさいの責任を現場のパートになすりつけるという卑劣このうえない振る舞いを平然とやってのけ、会見に登場した同じく取締役の長男は自分の言葉で話すこともできない体たらくで腹話術の人形と成り果てた。
佐知子さんが「子育てに失敗した!」と感じたかどうかは知るよしもないが、マスコミの突っ込みに対応できる人間は、湯木家にあってはこの自分しかいないと思ったのは間違いない。
自ら火中のクリを拾うがごとく社長となったのは、自分が矢面に立ち、湯木家とは血のつながりのない夫に責任を取らせることで、店とふたりの息子が守れると踏んだからに違いない。想像にすぎないが、佐知子さんと夫との間に、「店と息子を守るには、あんたが腹を切るほかありまへん」「仕方ありまへん」というやりとりがあったのではなかろうか。
営業再開後、あの「週刊文春」が佐知子さんをおだてる記事を書くぐらいだから、再建に向けて順調かと思われたその矢先に、食べ残しの使い回しが発覚してしまった。天網恢々疎にして漏らさず、である。
店と息子を守るため、頭を下げながら、使い回しは前社長(夫)の指示であり、自分は何も知らなかったと言い張る佐知子さん。入院中の夫は、どんな思いで聞いているのかしらん。(桑原聡)

