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【紙面批評】帝塚山大学教授・中川幾郎 「橋下改革」への疑問 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:橋下府政
ところがPT案は、はじめに1100億円削減ありきという単純なもので、理念も政策目標も、改革の優先劣後の基準も示されていない。それらが不明なまま、一方的に削減対象が選別されている。いわば、財政担当官僚の内部的判断で選別された作文ではないかという疑問が先立つ。
このPT案には「理念がなく不安」という反応がすでに出ている。「PT案では、特に医療・福祉関係の部分ではお先真っ暗としか言いようがない。(略)理念無き改革は混乱と不安だけで、何も生み出さない」(朝日22日付「声」欄)。これは障害者を家族に持つ人からの声である。
医療や福祉だけではない。縮小・廃止対象としている事業・施設には社会的少数者を対象とする人権行政、地道な積み重ねを努力してきた文化事業・文化財行政、現場で苦闘している教育行政分野などがある。これらについても価値観と判断基準を明示して「なぜ」、そして「どのように」を、担当部局のみならず府民に向けても説明し、真摯(しんし)に意見を求める責任があると思うのである。
(大阪本社発行最終版による)