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「縄掛突起」のついた古墳時代の木棺底板が初出土 奈良・下田東遺跡
このニュースのトピックス:歴史・考古学
奈良県香芝市の下田東遺跡から5世紀後半のものとみられる木棺の底板が出土し、市教育委員会が22日発表した。底板の前後には、縄をかけて木棺を密封するための突起「縄掛(なわかけ)突起」があった。市教委によると、古墳時代の木棺は全国で約30例見つかっているが、突起のある木棺は今回が初めてという。
底板は、一辺約8メートルの方墳「下田東2号墳」の東側の周溝から出土。底板はコウヤマキを加工して作られており、全長約2・9メートル、幅49〜65センチ、厚さ約10センチ。ふたや側板など6枚の部材を組み立てる組み合わせ式木棺とみられる。
縄掛突起は一般的に、ふた板と底板の両方につけられ、棺を固定するために縄をかけたとみられている。今回は、底板部分に前後2つずつ(長さ20センチ前後)が完全な状態で残っていた。
一方、今回見つかったのは底板1枚だけで、土の堆積(たいせき)状態から、当初から遺体が納められていた可能性は低いと判断。市教委は「木棺は遺体を納めるものだが、底板に遺体が寝かせられていたとは考えられず、埋葬目的ではなかったのではないか」と推測している。
木棺は26日〜5月11日に、同市藤山の市二上山博物館(電話0745・77・1700)で展示される。
和田晴吾・立命館大学教授(考古学)の話「木棺は腐りやすいだけに、よくこれだけの底板が残っていた。当時は、ふたとセットで遺体を納めるのが通例なので、底板だけに遺体を置いて埋葬したというのはありえない。木棺の用途も含めて、今後の研究にとって興味深い資料だ」

