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バイエルもヒトiPS細胞を作製か
京都大学の山中伸弥教授らのチームが作製したヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)を、ドイツ製薬大手バイエルの日本法人、バイエル薬品(大阪市淀川区)に所属していた研究チームも、作製に成功していたことが11日、分かった。
研究内容は独本社で管理され、すでに特許申請しているもようだ。バイエル側が先に特許を取得した場合、日本でのiPS細胞の活用などに支障が出ることも予想される。
関係者によると、1月31日付のオランダ科学誌(電子版)に、バイエル薬品の神戸リサーチセンター(神戸市中央区)に所属していた研究チームが、ヒトiPS細胞の作製について投稿した論文が掲載された。
どちらが先行して作製できたのかは不明だが、論文が掲載されたオランダの科学誌について「『サイエンス』や『ネイチャー』に比べて知名度が低く、「学会に受け入れられたとは言い難い」(関係者)と指摘する声もある。
京大によると、同社の研究チームの論文発表については、山中教授らも把握していたという。「特許出願の内容が公表されていないため、現時点では対応しようがない」としている。 元バイエル薬品神戸リサーチセンター長の桜田一洋氏は産経新聞の取材に対し、バイエルとの秘密保持契約のため詳細は明かせないとしながらも、「iPS細胞の作製が昨年5月上旬より以前であり、日本を含む各地で特許を申請中」と述べた。また、オランダの科学誌「ステム・セル・リサーチ」に掲載された論文について、「内容を専門的に見ていただければ、他のiPS細胞と比べて質が高いのは明らか」と自信をみせている。
バイエル薬品によると、研究チームが「体性幹細胞に関する研究をしていたのは間違いないが、ヒトiPS細胞まで作製していたかどうかは把握できていない」(同社広報)という。チームのメンバーは昨年12月のセンター閉鎖後、いずれも退職している。