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【秋山仁のこんなところにも数学が!】(12)植物が知っている不思議な数
日本では「ネズミ算」が知られていますが、西洋には「ウサギ算」というのがあります。「正月に生まれた1つがいの子ウサギがいる。このつがいは、1カ月おいた3月から、毎月1つがいずつの子ウサギを産み続ける。また、新たに生まれた子ウサギも、1カ月おいた翌々月から、毎月1つがいずつの子ウサギを産み続ける。すると、ウサギのつがいの総数はどのように増えるか」という問題です。
この条件を満たすウサギの増え方を知るには、数字を次のような規則で並べると分かりやすくなります。まず1を2つ横に並べる。そして、それら2数を加えた2をその右に書き加える。次に1と2の和3をその右に書き、2と3の和5をその右に書く。このようにして、すぐ左の2数の和をつぎつぎ右に書き加えていくと、左からn番目の数がn月の答えになります。その理由は、2カ月前のつがいだけが同数のつがいを産むためです。このようにして得られる数はフィボナッチ数と呼ばれています。
この数は植物の世界にも頻繁に現れる不思議な数です。例えば、ニレの木を見ると、枝から出る葉の向きは2分の1周ごとに左、右、左、右…と向かい合って交互に出ています。これがブナの木になると、3分の2周ごとに葉が出ています。また、カシとアンズの木では5分の3周、ポプラとナシの木では8分の5周です。これらは、フィボナッチ数の隣り合う2数の比として得られる分数です。
「そんなことは偶然だ」という読者がいるかもしれませんが、大抵の植物は、これらの比率で葉を出しているのです。このように葉を出すと、どの葉も太陽の光をムラなく浴びることができるというメリットがあるからかもしれません。植物の葉の出る位置にも数学が関係しているのです。(東海大教育開発研究所長)
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