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【主張】「きぼう」 土井さんの活躍に声援を
スペースシャトル「エンデバー」が打ち上げられた。日本の宇宙開発史に新たな一ページを加えることになる記念すべきフライトだ。
日本人宇宙飛行士の土井隆雄さんらが乗り組み、機体の貨物室には「きぼう」の第1区画「船内保管室」を搭載している。
目指す先は、地上約400キロの宇宙空間を回る国際宇宙ステーション(ISS)だ。きぼうは、日本初の有人宇宙実験施設である。
本来なら、きぼうは10年以上前に完成しているはずだった。シャトルの事故や米国の予算難などで計画全体に大きな遅れが生じている。
その余波を受けながら日本が待ちに待った、きぼうの組み立てがいよいよ始まる。土井さんはロボットアームを操作して、直径約4メートルの円筒形をした船内保管室をシャトルの貨物室から取り出し、ISSに設置する。土井さんの活躍を地上からも応援したい。
きぼうは、世界15カ国が力を合わせて建設しているISSの各実験施設中、最大規模のものである。そのため3つの区画に分けてスペースシャトルで運ばれる。5月に第2区画の「船内実験室」、来年3月に最後の「船外実験プラットホーム」の順である。
今回の第1便に続き、年内には星出彰彦さん、若田光一さんの両飛行士もISSに行き、きぼうを組み立て、完成させる。1年間に3人もの日本人が宇宙に出るのも初めてだ。
日本が管理するきぼうでは、宇宙の無重量環境下での新素材の開発や生命科学の研究が効率よく行える。月単位や年単位といった長期実験からは多くの成果が得られるはずだ。
しかし、手放しで喜んでばかりはいられない事情もある。その1つは、米国の宇宙開発の関心が月面に移っていることだ。スペースシャトルの打ち上げも2年後には終わる。日本の宇宙飛行士はロシアの宇宙船でISSに行くしかなくなる。
日本はISS計画に、これまでに総額で7000億円を使っている。きぼうの完成後も、毎年400億円の運用費がかかる。投資に見合うだけの成果を出していくことが必要だ。
宇宙開発は夢をかき立てるが、宇宙新時代を迎えると、現実面から目をそらせることはもうできない。