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【秋山仁のこんなところにも数学が!】(8)職人さんたちの数学技 (1/3ページ)
何年か前、宮大工の棟梁(とうりょう)、小川三夫さんの工房を訪ねたことがありました。大工さんの持つ技や匠について、また、弟子の育て方についてご教示いただきました。
チョウナ(手斧)というナイフで木を皮1枚分ぐらい削ったり、上から重さがかかればかかるほどしっかりとはまり込む組み木などを、目の前で実演してもらい、感動しました。どんなものをつくる職人さんも伝統的な技を磨いていて、技のなかに数学的な工夫が潜んでいることが多いようです。
大工さんはまん丸の丸太の中心をカネジャク(曲尺)1本で正確に求めています。図1のように曲尺の直角の角Aを円周上に当て、円周と曲尺が交わる2点(BとC)に印をつけ、それらを直線で結びます。このとき、BCはこの円の直径です。次に曲尺を少しずらし、同様な操作を行い別の直径を引く。これら2本の直径の交点が丸太の中心です。この工夫の数学的背景は、“半円に対する円周角は直角である”という中学で習う知識です。

