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マウスの肝臓・胃から「万能細胞」 京大・山中教授 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:人工多能性幹細胞(iPS細胞)
あらゆる細胞に分化する万能性を持つ「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」を、ヒトの皮膚細胞から世界で初めて作った京都大学再生医科学研究所の山中伸弥教授らの研究グループが、同じ手法で成体マウスの肝臓と胃の細胞からiPS細胞を作ることに成功、マウスでの実験成果を15日発行の米国科学誌「サイエンス」電子版に掲載した。
iPS細胞の作製には、がんを引き起こすとされるレトロウイルスを使うが、肝臓や胃からできたiPS細胞は皮膚由来のものより、レトロウイルスが細胞内の染色体に入り込むことが少なく、がん化の危険が低いことが判明。iPS細胞を使ってヒトの臓器や骨などを作る再生医療の実用化に向けて一歩前進した。
これまでヒトやマウスの皮膚からiPS細胞の作製に成功した研究グループは今回、レトロウイルスを使って万能性に関係する4つの遺伝子をマウスの肝臓と胃の細胞に導入。iPS細胞ができる確率は、ヒトの皮膚で作る場合と同じ0・1%以下だったが、レトロウイルスが細胞内の染色体に混入する割合は、ヒトの皮膚の4分の1以下に抑えられたことが分かった。
一方、遺伝学的な解析をした結果、マウスの肝細胞そのものがiPS細胞に変化したことも判明。これまでは細胞に混在する未知の未分化細胞がiPS細胞の素になるとの説があったが、この解析結果でこの説の可能性はほぼゼロと確かめられたという。
山中教授は「さまざまな細胞からiPS細胞を作れる可能性がわかった。実用化へのゴールは遠いが、安全な細胞の作製に向けて前進した」と話している。
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