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【断 ジローラモ】大衆迎合の行く末は

2008.1.12 02:49
このニュースのトピックス年末・年始

 世論のベクトル。2008年がどこに向かうのか、福袋を求めにぎわう市中に出てシミュレーションしてみた。

 『個人によってマスが動かされていく』のでないかと思えてきた。世の中は常に大衆によって監視されている、と言っても過言ではない。その結果、民意にすり寄りすぎていく。まずは企業、興味の対象物は個々の数だけ存在し、動きが怪しい・おかしいと感じた、その告発が共鳴された瞬間、対象物が生き残れる確率は50%を切る。

 逆もありで、『取説』に記載のない便利な使用法が流布された場合、その機能が追加される、もしくは新製品として登場する。その言動の元は、ネットを介して伝播(でんぱ)する個人の主張であって、検索されたその主張がほんのきまぐれかどうかにかかわらず、コメントバックの尾ひれによって根拠のある主張ともなり得、TVがとりあげ、コメンテーターが援護し、元ネタ以上のパワーがつき、一気に長大なうねりと化す。

 そのTVであるが、不特定多数に向けての番組編成にかわり、ターゲットとする層が共感を得るフレームのみをまず決めるところから始まる。中身(コンテンツ)は、視聴者の動向に則して変化していく。『そうそう、そういうこと。そこが見たかったの』と視聴者を言わしめる結果になるのは当然である。

 政治も然りで、即物的にいったんは世の動向を怒らせ、マイクやペンが拾う大衆の声が媒体で論じられ、結論が導き出され、国のトップたるリーダーがその結論に相似た収拾を行う。世論は正当化され、政治家が私利私欲をはさむ余地はなくなる。個々の動きが利便性あふれる世の中を形成し始めていく気がしてならない。ただこれでは現状打破のみで、行く末の方向が決まらない、か。(エッセイスト)

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