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【朝の詩】2007年9月月間賞
このニュースのトピックス:2007年を振り返る
産経新聞朝刊1面「朝の詩」の07年9月の月間賞は、タイル工事会社経営でホームヘルパー、伊東恵子さん(58)=大阪府和泉市=の『にいがた(新潟)』(9月3日掲載)でした。選者の詩人、新川和江さんは、「つらさ、こわさを体験して育ったからこそ、こうして甘くなれたのね、と語りかけている終連に、やはりよくできたひとであるにちがいない作者の姿が浮かびあがります」と話しています。
伊東さんは次のような体験を詩に託しました。
「8月の初旬、いつものスーパーに買い物に行くと、棚に並んだ丸いスイカに『新潟』とシールがはってありました。このスイカは新潟県中越沖地震を乗り越えてこんなに育って…といとおしくなりました。高齢の母と夫婦の3人暮らしにひと玉は食べ切れないほどですが、思わず買い物かごに入れました」
そして近況を尋ねると、「公言した通り月間賞の賞金は新潟の地震の募金にあてました。のどごしの良いスイカは、高齢の母にとって必要不可欠な食物です。産地である新潟には恩返しができたかな」とうれしそうでした。
◇
作品は次の通り。
≪にいがた(新潟)≫
スーパーでにいがたの
すいかを 見つけた
お前もこわかったやろ
あの大地震
こわい目にあったけど
こんなに大きくなって
くれたんか
我が家につれて帰り
がんばらんでいいよ
あんたは あんたの
ままでいい
つらさ、こわさ
いろんな味を知って
甘くなった すいかを
なでた