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精神的伝統救い出す 「保守思想」は戦う態度 正論大賞の佐伯啓思京大教授 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:第23回正論大賞
戦後日本の社会科学は圧倒的に左翼の影響力が強く、しかもそれを専門的学問として権威づけてきました。「保守」を名乗ること自体がアカデミズムの異端者となることであり、無視されるか批判されるかを覚悟することでした。しかし、社会主義の崩壊、そしてその後に来るグローバルな経済と大衆的な政治の混迷の中で、真に求められるのは、その国のありように即した「保守思想」しかない、ということは明白になってきました。
「保守思想」とは、その国の精神的伝統を救い出し、ニヒリズムに浸される現代社会と戦うための精神の態度でしょう。この態度を崩さずに、思想と現実をつなぐような社会批評・文明論をこれからも展開することが私のささやかな使命であろうと思っています。
■佐伯啓思(さえき・けいし) 京都大学大学院人間・環境学研究科教授。昭和24年、奈良県生まれ。東京大学経済学部卒。同大学院経済学博士課程単位取得。滋賀大学助教授などを経て平成5年から現職。「『アメリカニズム』の終焉(しゆうえん)」で東畑記念賞、「現代日本のリベラリズム」で読売論壇賞をそれぞれ受賞している。「新『帝国』アメリカを解剖する」「20世紀とは何だったのか」「倫理としてのナショナリズム」など著書多数。

