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音楽通じた時代批評を確立 正論新風賞の新保祐司氏 (1/2ページ)

2007.12.17 17:30
このニュースのトピックス第23回正論大賞
正論新風賞に決まった文芸批評家、新保祐司氏正論新風賞に決まった文芸批評家、新保祐司氏

 文芸批評家という肩書にこだわる。昭和28年、宮城県生まれ。近代批評の創始者・小林秀雄と同じ東京大学文学部仏文科に進み、出光興産に就職。40代半ばで退職した後は都留文科大文学部助教授から教授へ。この間、「無手勝流」で続けた執筆活動は試行錯誤を重ねた。

 37歳で初めて上梓したのは、「内村鑑三」。文明、歴史という難題に取り組んできただけに「これが大切だと力むだけでなく、人の心に響くものを書かないといけない」と悟った。

 音楽への思いに関する導入部から、思想や歴史への考察を織り交ぜ、文明論を説き起こす。「国のさゝやき」「鈴二つ」で、「音楽を通した時代批評」という独自の手法を手の内にした。「異端」を自認しながら、「正統」から離れなかった。それが結実したのが、「信時潔」と、「『海ゆかば』の昭和」(編)である。

 信時が作曲した「海ゆかば」は、あの戦争の末期、鎮魂曲として流された。戦後の封印を「日本人の精神的価値論」として解き放ち、占領という「現代史の急所」(『海ゆかば』の昭和)を揺さぶった。

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正論新風賞に決まった文芸批評家、新保祐司氏
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