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【竹内薫の科学・時事放談】バイオテクノロジー 生命倫理か人類の未来か (1/3ページ)
このニュースのトピックス:人工多能性幹細胞(iPS細胞)
■生命倫理か人類の未来か
先日、仕事で米プリンストン大学のリー・M・シルヴァー教授の研究室を訪れる機会があった。シルヴァー教授は『人類最後のタブー』(NHK出版)の著者であり、生命倫理の分野で積極的に発言を続けている分子生物学者だ。
米国では、バイオテクノロジー研究は、宗教右派だけでなく、環境左派からも攻撃を受けている。宗教右派は、進化論さえも認めず、もちろん、受精卵を使った研究など絶対に許さない。受精卵も「人命」だから、ヒトに成長する機会を奪う行為は「殺人」に当たるというのだ。一方の環境左派は「自然が一番安全だ」として、遺伝子組み換えなどに徹底的に反対の立場を取る。シルヴァー博士によれば、(主に)キリスト教から離脱した人々が新たな心のよりどころを求めた結果、「母なる自然」へと回帰し、環境左派として活動する傾向が強いのだそうだ。