シミエン国立公園の険しい崖(がけ)っぷちで休息しているかのように見えるゲラダヒヒの一団。下界を見下ろす“仙人”のようでもある。オスの体毛はとくにマントをはおっているように見えるほど長い。深い渓谷が広がり寒暖差が激しいこの環境を生き抜いてきた中には、絶滅危惧(きぐ)種のヤギの仲間、ワリアアイベックスも含まれる。生息数が400頭を切り、世界自然保護基金ジャパンの顧問、永戸豊野さんは「赤信号」と警告する。