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世界新で連覇のイシンバエワ 精神力とバランス感覚が武器
このニュースのトピックス:世界新記録
ポールがしなり、174センチ、64キロの体が夜空に向けて浮き上がっていく。次の瞬間、イシンバエワはマットの上で喜びを爆発させていた。前回アテネ五輪に続き、世界新での2連覇。「アテネの感覚をもう一度、体験したかったから、本当にうれしいわ」と、大きな瞳を輝かせた。
向かうところ敵なし。勝負を決めたあと、世界新への挑戦になって初めて手拍子を求めた。自身が先月29日にマークしたばかりの世界記録を1センチ上回る5メートル05。この日の“主演女優”はスリル満点に、最終3回目の試技で成功させ、脚光を一身に集めてみせた。
「昼寝をするしかなかったわ」
こう語った予選では“出番”が巡ってくるまでに2時間を要した。それでも集中力は途切れない。この日も失敗する度に、タオルを頭からかぶり、集中に努めた。3歳から15歳まで打ち込んだ体操で鍛え上げたバランス感覚と、この精神力を武器に、これまでに屋内外で23度もの記録更新を果たしてきた。
5メートル越えを目標としていたころ、車のナンバープレートを「500」にしていたという。5メートルを超え、24度目の世界新を出したいま、いつ5メートル10を超えられるかと問われ、「すぐにも」と答えた26歳は「限界? 空だけが唯一の限界よ」と、ちゃめっ気たっぷりに笑った。(金子昌世)


















