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バルセロナ(下)はためくカタルーニャ旗 チベット論議も自由闊達に (3/3ページ)
このニュースのトピックス:記者は見た−あの五輪
五輪開会式ではカタルーニャの歌が響き、民族舞踊が繰り広げられた。オリンピックの歌はカタルーニャ語、スペイン語、フランス語の順だった。バルセロナから世界に向け、「カタルーニャ」が濃厚に発信された。首都マドリードでは「スペインを抜きにした五輪」としらけ気味で報じたメディアもあったほどである。
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五輪開催を機にカタルーニャに独立機運さえ高まったのは、冷戦終結とソ連崩壊、バルト3国の独立という当時の欧州情勢を受けてのものだったが、カタルーニャはその後、けっして過激な路線を突っ走らなかった。カタルーニャ一色の五輪演出が「スペインの政治的不安をもたらすのではないか」という懸念は、杞憂(きゆう)に終わった。その理由は、あのときバルセロナで取材した州議会与野党の現実的な判断に集約される。
「独立ではなく、あくまでスペイン内にとどまったうえで、自治権の拡大をめざす」
「カタルーニャには資源が不足しているから、スペインから独立しては現在の豊かさを維持できない」
スペイン初の五輪を首都マドリードではなく、自治州の州都で開催した点で特筆できるバルセロナ大会。スペインは金13、銀7、銅2と計22のメダルを獲得する好成績をおさめ、開催国の面目を施した。
男子20キロ競歩で、バルセロナ出身選手のプラザがスタジアムに帰ってきたとき、大観衆が総立ちとなった光景を思い出す。むろんカタルーニャ自治州旗は打ち振られたが、スペイン国旗もはためいた。バルセロナ大会はやはり、「成功」だったといえるだろう。
さて、北京大会。中国はメダル獲得数でトップに躍り出る可能性は高い。しかし、バルセロナのカタルーニャ論議のように、チベット論議がわき起こることはないだろう。
ましてやチベットの旗が北京の街にはためくことはないと断定できる状況だ。ちょっと気分の重い、北京大会である。=敬称略(現北京五輪室長 鳥海美朗)



















