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【風を読む】論説委員・松村雅之 「裁判員制度」延期とは…
このニュースのトピックス:迫る裁判員制度
いよいよ、今年の5月21日から一般の国民が1審の刑事裁判に参加する「裁判員制度」が開始される。
わが国の司法制度を根底から改革する画期的な制度だけに、その成否が注目される。5月から始めると政令(裁判員法)で決めた以上、何とかスムーズに運用されることを望みたい。
裁判員法は平成16年に全会一致で成立した。殺人などの重要な刑事事件の裁判をプロの裁判官3人とくじで選ばれた6人(20歳以上)の国民が一緒に審理し、有罪か無罪か、有罪なら刑をどのくらいにするかを決める。
場合によっては、「死刑」の判断を迫られるような事件の裁判を担当するかもしれない。それだけに、裁判員の責任は重大である。このようなことから、同制度に不安を抱く人が多いことも理解できる。法律に全く門外漢の人が、裁判に加わって正当な判断を下せるのか、疑問視するのも当然だろう。
こんな空気を察知してか昨年12月、社民党と国民新党が「制度には反対しないが、国民の不安は解消されていない」などを理由に実施延期を求めることで合意した。共産党も延期の方針をすでに明らかにしている。
国会が全会一致で決めておきながら、直前になって、異議をはさむのはいかがなものか。これでは、国民の不安を増幅させるだけだ。
あと5カ月の間に、制度の不備なところを是正することに全力を挙げるのが先決だろう。また、実施後もそのつど、問題点を改善していくのが政党の責務ではないか。
実施前からこのような消極姿勢では、大改革など実現できない。
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