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【裁判員制度】(5)「無罪発見」こそ裁判員の使命 甲山事件元被告・山田悦子さん(57) (1/3ページ)
このニュースのトピックス:死刑制度
人を裁くということは、人の生死を決めること。そして裁判員の使命は「無罪発見」にあるということを忘れないでほしい。刑事裁判の鉄則は「無辜(むこ)の不処罰」(無実の人を罰しない)。これからは裁判官におまかせではなく、市民も責任を持って司法を構築していかなければならないという使命が課せられている。
冤罪(えんざい)事件は頻繁には起こらないが、人間の歴史の中で無実の人を罰し命を奪ってきた歴史がある。間違いのないように審理することは、実際に罪を犯した人に対しても大事だ。市民が判決に手を貸した被告人がまた社会に帰ってくる。被告人を人間として救う視点で、きちんと罰則を与えることが必要になる。
重大事件であればあるほど捜査は厳しい。逮捕された人の言うことを取調官は素直に聴いてはくれない。
甲山事件の容疑者となった私は、当日午後8時ごろに何をやっていたか1分1秒刻みで証明することを要求され、アリバイを主張しても否定された。「同僚はこう言っている」「毎日、有罪の証拠がどんどんあがってくる」と言われ、自分の記憶だけがおかしいと追い詰められていく。
プライドも睡眠も奪われて四面楚歌(そか)。「否認していたら刑罰が重くなるから素直に認めた方がいい」と言われ、逃げ場を失った。つぶれそうで身動きしたくて、やっていないのに自白してしまった。「やってないからやったことなど思い出せない」と、またすぐに翻したが…。
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