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言論弾圧横浜事件 第4次再審請求で再審開始を決定 今回も免訴か
戦時下最大の言論弾圧事件とされる「横浜事件」で、治安維持法違反の罪で有罪となった元雑誌編集者の遺族が申し立てた第4次再審請求で、横浜地裁は31日、再審開始の決定をした。大島隆明裁判長は「拷問による自白は信用性がなく、(元被告の口述書は)無罪を言い渡すべき新証拠である」との決定理由を述べた。
請求したのは「改造」の編集者だった故小野康人さんの次男、新一さん(62)と長女の齋藤信子さん(59)。小野さんは「共産主義を宣伝する論文を改造に掲載した」などとして昭和18年に逮捕され懲役2年執行猶予3年の刑を受けた。
遺族らは論文が共産主義とは関係なく、「共産党を再建するための会議」とされた会合はただの慰労会だったなどと主張した。
決定で大島裁判長は、論文について「共産主義的啓蒙(けいもう)論文といえるか疑問を禁じ得ない」とし、会合は「慰労会そのもの」と断定。終戦前後の裁判は十分な審理がされていないことなどを挙げ、「ずさんな事件処理がうかがわれる」と認めた。さらに「裁判所側が不都合な事実を隠蔽(いんぺい)した可能性が高い」と指摘した。
新一さんは「再審開始の決定はうれしい。門戸は開かれた」と顔をほころばせ、齋藤さんは「すごく画期的な決定。初めて事件に向き合ってくれたと思う」と話した。
ほかの遺族が申し立てた第3次請求で初めて再審が認められたが、治安維持法の廃止と大赦を理由に今年3月に有罪、無罪の判断をせず審理を打ち切る免訴が最高裁で確定。今回も免訴となる可能性が高い。
地検側は「主張が認められず残念。上級庁と協議し、速やかに結論を出したい」とコメントした。
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