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【明解要解】犯罪被害者支援 法成立5年目に 態勢づくり進むも「量と質」に課題 (1/2ページ)
犯罪被害者等基本法が成立して今年で5年目を迎える中、犯罪被害者を支援する態勢づくりが進んでいる。裁判員制度の導入を来年に控え、年内には被害者や遺族が一部の刑事裁判で量刑に関する意見陳述などができるようになる「被害者参加制度」もスタート。ただ一方では、人手不足や地域間格差など「量と質」の面で課題が残されており、支援の現場からは悲鳴も聞こえてくる。(社会部 滝口亜希)
「相談員の数はまだまだ足りていない」。現在、全国で約1000人が被害者支援に携わるといわれているが、NPO法人「全国被害者支援ネットワーク」の奥田江里子さんはこう言い切る。
平成19年に、同ネットワークに加盟する全国46カ所の支援センターに寄せられた相談は約1万2000件にのぼるが、このうち裁判所や警察への付き添いなど「直接支援」につながったものは3000件にも満たない。年間約4万人といわれる犯罪被害者数に比べれば、物足りない数字だ。
ニーズの変化も人手不足に拍車をかけている。当初は面談や電話相談で完結するものが支援の大半を占めたのに対し、現在は直接支援が主流。付き添いなどでは、従来に比べてスタッフの時間的拘束が強まるため、センター側も人員増の必要に迫られている。
同ネットの渡辺直事務局長は、「いまや被害者支援の主目的は、事件で混乱した被害者の生活をなるべく元の状態まで戻すことにある。フットワークの軽い相談員が求められるようになった」と背景を分析する。
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一方で、スタッフのレベル維持も大きな課題。同ネットによると、被害者支援に携わるのは、一部の常勤を除けば9割強が無給。さらにこのうち6〜7割は交通費すら自己負担と、ボランティアに大きく依存しているのが実情だ。
このため、「経験を積んだ貴重な人材であっても、『パートを始めるのでボランティアをやめたい』といわれてしまえば止められない」(渡辺事務局長)という苦しい事情に縛られる。

