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【法廷から】「愛する故郷のために」汚職? 国交省汚職事件フィクサーの言い訳 (1/3ページ)
この男が大阪地検特捜部の捜査対象として浮上したとき、関係者は少なからぬ衝撃をもって受け止めたのだった。
奈良県高取町の建設会社「槇峯建設」元社長、槇峯和也被告(67)。同町や国営飛鳥歴史公園事務所(同県明日香村)の発注工事(平成16〜18年)をめぐり、元国土交通省キャリア2人への100万円の贈賄や競売入札妨害の罪に問われている。
建設会社社長という「表の顔」の一方で、地元工事を仕切る「陰の町長」「フィクサー」ともささやかれた槇峯被告。かつては首相経験者を含む有力政治家や中央省庁など政官界に人脈を広げ、有名横綱のタニマチとしても知られた存在だったのだ。
大阪地裁で17日に行われた被告人質問。法廷で「華麗なる裏人脈」はあぶり出されたのか、それとも…。
紺色の上下スーツに中肉中背の身を包み、彫りの深い顔立ちで特に目立つ大きな目。「逆らったら何をされるか分からない」と恐れられたこわもては影をひそめ、終始伏し目がちで体をこわばらせている。
槇峯被告は既に起訴事実を全面的に認めている。かつて大阪高検検事長を務めた大物検察OBの弁護士を含む3人の「弁護団」の1人が質問に立った。
逮捕後、大阪拘置所の中で体調を崩して倒れ、今も通院治療している▽身柄拘束中に自ら会社社長を辞任した▽会社が町や県、国から指名停止処分を受けた▽関係者に迷惑をかけたと反省している−など、典型的な情状弁護のシナリオに沿ったやりとりが続く。
緊張しながらも、かしこまった口調で淡々と供述した槇峯被告だが、感情を込めて強調した場面もわずかにあった。
入札予定価格などを事前に入手するという不正な手段を用いて、町や飛鳥歴史公園事務所の発注工事を落札した動機や背景に言及したときだった。
弁護人「なんでそんなことをしたのか」
被告「(高取町は)生まれ育った故郷だから愛着がある。(明日香村も)歴史、伝統がある村。どうしても工事をとりたかった」