MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。

ニュース: 事件 犯罪・疑惑事故・災害裁判写真RSS feed

政府、諫早湾事業で控訴 開門調査実施も

2008.7.10 22:40
このニュースのトピックス防災・交通安全
諫早湾干拓事業で、潮の流れをせき止めるため次々と落とされる鋼板=97年4月、長崎県・諫早湾諫早湾干拓事業で、潮の流れをせき止めるため次々と落とされる鋼板=97年4月、長崎県・諫早湾

 政府は10日、国営諫早湾干拓事業の潮受け堤防水門の開放を国に命じた佐賀地裁判決を不服として、福岡高裁に控訴した。若林正俊農水相が同日夜、農水省で記者会見し、明らかにした。同時に農水相は、有明海の環境が悪化したとする原告らにも配慮する形で「開門調査を含め今後の方策について検討を進めたい」と述べ、開門調査を一定期間実施する方向で調整していく方針も表明した。

 6月27日の地裁判決は、干拓事業と諫早湾の漁業被害との因果関係を認め、環境影響調査を行うために5年間開門するよう命じた。

 地裁判決をめぐっては、地元の長崎県が控訴を、周辺の福岡、佐賀、熊本の3県が控訴断念をそれぞれ求めているが、政府内でも対立があり、控訴決定までに調整がもつれた。

 干拓事業を進めてきた農水省は、開門すれば高潮や洪水など水害への防災機能が低下し、干拓地での営農にも悪影響が及ぶことから困難だとして、控訴は当然との立場を取っていた。

 ところが、佐賀県選出の今村雅弘、岩永浩美両農水副大臣は「職を賭すつもりで開門調査を求める」と控訴に反発。行政訴訟の手続きを担当する福岡県選出の鳩山邦夫法相も、9日の農水相との会談で環境重視を持論とする政治姿勢の立場から「開門調査の約束がない限り控訴は認めない」と難色を示していた。

 法相の姿勢に、政府内には「鳩山氏は法相であって環境相ではない」(政府高官)という批判も出たが、農水相と法相が10日に再度会談して決着。両副大臣も農水相が開門調査を約束したとして了承した。

 ただ、事前の打ち合わせでは、農水相が首相官邸を訪ね、福田康夫首相に対応を相談する段取りになっていたが、直前になって首相サイドが面会をキャンセルした。官邸側が「農水省の問題だ」(政府筋)と首相の関与を避ける形を取り、電話での報告で済ませたという。「政権運営にダメージとなりかねない問題を首相に背負わせたくないと判断したのだろう」(農水省関係者)とみられている。

このニュースの写真

諫早湾干拓事業で、潮の流れをせき止めるため次々と落とされる鋼板=97年4月、長崎県・諫早湾
諫早湾干拓訴訟で政府が控訴し、記者会見で談話を読み上げる若林農相=10日午後8時6分、農林水産省

関連トピックス

PR
PR

PR

イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2008 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。