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【法廷から】「自慢の息子」と収賄の元国交省キャリアを必死でかばう高齢の母 (1/3ページ)
大阪地検特捜部が摘発した国営飛鳥歴史公園事務所(奈良県明日香村)などの発注工事をめぐる競売入札妨害・汚職事件。3日、大阪地裁で開かれた元国交省キャリア、高松正彦被告(43)=懲戒免職、加重収賄罪などで起訴=の初公判を傍聴した。
高松被告は起訴事実を認め、検察側は高松被告がわいろ100万円を「汚い金だから捨てた」と供述していたことを明らかにした。
捨てるなら、なぜわいろを受け取ったのか。「都市の緑を回復させたい」とひたむきに実績を積み重ねてきたエリートはなぜ、犯罪に手を染めたのか。
法廷では高齢の母も証人として出廷し、「自慢の息子でした」と悲痛な心情を吐露した。
3日午前10時から開かれた初公判。グレーのスーツに白いシャツ、紺のネクタイ姿の高松被告は緊張した様子で入廷した。きちんと締め上げたネクタイの結び目に実直な人柄がにじみ出る。
人定確認、罪状認否、起訴状朗読、そして検察側の冒頭陳述…。高松被告が罪状を認めたため審理は迅速に進み、検察側の証拠調べはあっさり終了。すぐに情状証人の尋問に移る。
高松被告の母(74)の証人尋問が始まり、小さな背を丸めた母が証言台の椅子(いす)に座る。
弁護人「高松被告はあなたにとって自慢の息子だったのか」
母「はい。私の自慢の息子でした」
母は裁判長をまっすぐ見据えたまま、強い口調ではっきりと答えた。高松被告はうつむいたままだ。
弁護人「そんな息子さんがこのような罪を犯してしまったことをどう思うか」
母「私が産んで育てた子供が世間の皆様にご迷惑をおかけしたことを本当に申し訳なく思っています」
声を震わせながら深々と頭を下げる母と、すぐそばの弁護人席前の長椅子に座って聞き入る高松被告。その距離はわずか約2メートル。
込み上げる感情を抑えるためだろうか、高松被告はひざの上で両手を握りしめ、母の姿を決して見ようとはしない。
弁護人「今後、息子さんを責任を持って監督できるか」
母「はい。罪を償った後は新しい仕事をしたいと言っていますので全面的に協力したいと思っています」
母にとって「自慢の息子」である自分が犯した罪によって、高齢の母が公衆の面前で“好奇の目”にさらされる。何度も何度も頭を下げて謝罪する母を前に、高松被告はどんな心境だったのだろうか。
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