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【主張】裁判員制度 参加意識もっと高めたい

2008.5.22 02:53
このニュースのトピックス主張

 一般の国民が職業裁判官とともに1審の刑事裁判を審理する「裁判員制度」が、ちょうど1年後からスタートする。

 裁判員制度の対象となる事件は殺人、誘拐、危険運転致死傷などの重大事件で、来年5月21日以降全国の各地方裁判所に起訴された事件を審理する。

 このため、裁判員裁判が法廷で実施されるのは、来年7月下旬から8月上旬になるとみられる。最高裁では年間3000件の裁判に裁判員が参加するとの見通しを立てている。

 裁判員制度は20歳以上の選挙権を有する人をくじ引きで6人選び、3人のプロの裁判官とともに1審での審理を行い、有罪か無罪かを決める。有罪の場合は刑をどのくらいにするかという量刑判断も行う。

 この裁判員制度は一般国民の社会常識を裁判に反映させることが最大の目的である。いわば国民の目線で裁判を審理してもらおうというわけだ。

 国民の協力と理解が得られなければ「裁判員制度」を始める意味はない。最高裁、法務・検察、日本弁護士連合会(日弁連)の法曹3者の懸命のPRもあって、制度そのものは国民の間にかなり浸透してきた。

 しかし、最高裁が1〜2月にかけて実施した国民の意識調査では、「参加したい」「参加してもよい」が計16%、「あまり参加したくないが義務だからやむを得ない」が45%、「義務でも参加したくない」が38%と圧倒的に“消極派”が多い。

 これは「素人に難しい裁判ができるのか不安」「被告の運命が決まるため責任が重い」などが理由だ。事件によっては無期懲役か死刑かを判断する裁判に参加するかもしれない。裁判員の不安は至極当然だろう。

 法曹3者はこの1年間に裁判員が抱く不安をできる限り払拭(ふっしょく)する最善の努力が必要だ。検察官や弁護士は、法律に素人の裁判員にわかりやすい審理が求められる。その周到な準備も欠かせない。

 裁判官は評議で裁判員に丁寧に事件の争点などを説明することが大切だ。辞退申し出の裁判員を認めるかどうかも裁判官の役割だけに、負担はこれまで以上に増える。わが国の司法制度を根底から変える画期的な改革だけに、法曹3者には、待ったなしの1年である。課題は山積している。

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