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【検察側の冒陳(1)】事業と金銭で「弁護士と依頼人」の関係を超越 (3/5ページ)
・その後、緒方被告は三正所有不動産のテナントなどの立ち退きが予定通り進まなかったことなどから、同年9月ごろになって、弁護士に対し、三正側は所有不動産を現状のまま任意売却し、買い主側でテナントなどの立ち退きを行うという売買形式に変更した任意売却案を提示した。
これに対し、弁護士は、三正側が所有不動産を現状のままで任意売買すること自体には反対ではなかった。だが、任意売却代金を実際よりも安くして、その安くした分を任意売却後に買い主から、不動産の明け渡し業務の報酬に加えて受領することとなれば、競売を申し立てた会社に本来支払われるべき代金が支払われないことになると考えた。そこで、同社代理人の弁護士は13年1月ごろ、緒方被告と満井被告側が三正所有不動産の明け渡し業務を受託しないことなどを条件として、三正側が所有不動産を任意売却することを認め、緒方被告に対し、この任意売却の条件を守るよう確約を求めるなどした。
・しかし2人は、競売を申し立てた会社側が不動産の任意売却を認めた条件に違反して、同社側に秘密で資産留保を図るため、緒方被告が13年2月28日ごろ、弁護士には告げないまま、不動産を買い受けた会社との間で、不動産の明け渡し業務を35億円で受託するとの業務委託契約を締結した。
そしてその後、2人は団体役員に明け渡し交渉を手伝わせるなどして明け渡しを進めた結果、不動産を買い受けた会社から緒方被告の業務委託報酬名目で、少なくとも計6億5000万円の支払いを受けた。
〈2人が事業面と金銭面での結びつきをさらに深めていったことなど〉
緒方被告は、三正所有不動産の案件を通じて、自分の経歴に対する社会的信用を利用して取引相手を信用させることにより交渉などが成立し、検事在職中には目にしなかった大きな金額の金が動き、多額の利益が得られることに面白さを感じた。次第に満井被告が持ち込むもうけ話に関与するなどし、満井被告との間で事業面と金銭面での結びつきをさらに深めていった。


