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【緒方被告側の冒陳(1)】「資金が必要な事情なかった」 (5/6ページ)
緒方被告は、上記のとおり、自らの旧満州からの引揚げの苦渋の体験や本件土地、建物が朝鮮総連本部機能を維持しつつ存続されることの意義などにかんがみ、朝鮮総連側から依頼があればこれに協力する意向を内々固めていたことから、上記体験も交えつつ朝鮮総連が本件土地、建物を今後も継続して使用したいと考えていることは理解できると同調したところ、許副議長、趙委員および土屋弁護士は、緒方被告が会館の有する機能や在日朝鮮人の権益擁護の見地から理解を示していることを知って口々に感謝の言葉を述べた。
その際、緒方被告が朝鮮総連の傘下には資金力のある人々もいるはずだから、一策としてそういった人々による買取りを目指せば良いのではないかと述べたところ、許副議長および趙委員は「内輪でやったら整理回収機借は信用しません。また、内輪で資金を調達すると、国税の調査などがあって、みんな嫌がります。その点、緒方先生に協力していただければ、整理回収機構も不正な方法でないと信用してくれます。是非、先生にお願いしたい」などと述べ、協力を強く依頼した。
その席上、満井被告は「資金調達は間違いなく行います」と述べ、緒方被告は満井被告から、事前に資金調達に問題はないと聞きつつ具体的な資金調達方法については聞いていなかったものの、それまでの交際を通じて、同人が不動産業界での長い活動の実績および政財界を含め日本国内外に幅広い人脈を持ち、高い資金調達能力を持っていることを高く評価していた。
そういったことから、緒方被告としては、既に満井被告が有力な資金調達先を見つけているものと思い、満井被告に任せておけば、大丈夫であると述べ、緒方被告としても朝鮮総連および土屋弁護士が企図している本件取引に協力して行くことを約束した。
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