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【あと1年で裁判員(5)完】誰だって「死刑」選ぶのは恐い 人を裁く資格と覚悟は (1/3ページ)
このニュースのトピックス:刑事裁判
■プロ裁判官でさえ「死刑」に逡巡する
「何かにすがらないと、プレッシャーに負けそうだった−−」
大東文化大法科大学院の米沢敏雄教授(72)は昭和52年、宮崎地裁の裁判長として初めて死刑判決を言い渡したときの記憶をたどった。
被告の男は、貸金業の女性を殺害してゴミ捨て場に遺棄したとして、死刑を求刑された。事実認定は揺らがない。あとは量刑だけだった。
死刑か、無期懲役か。
米沢氏ら裁判官は死刑を選択した。
判決言い渡しの数日前、大分・臼杵(うすき)の石仏の前に米沢氏らの姿があった。米沢氏は切り立った崖(がけ)に彫り出された石仏を眺めながら、何度も自問した。
《死刑は正しい選択だっただろうか》
米沢教授は振り返る。
「人の命を奪った被告にもまた命がある。心に迷いがあったのか、自然と手を合わせていた。無心に拝むと、心がすーっと晴れていき、判決の日には迷いは吹っ切れていた」
■模擬裁判参加者はいずれも「量刑判断」に悩み
来年5月から始まる裁判員制度で、私たちは初めて「人を裁く」という現実に直面する。
最高裁が今年4月に発表した意識調査では「被告の運命が決まるので責任を重く感じる」との回答が75・5%に上った。





