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【判決要旨(2)】「犯行は歌織被告の意思と判断に基づく」 (1/6ページ)
■責任能力の判断
1 弁護人は、歌織被告が「短期精神病性障害」、または何らかの脳の器質的障害に基づく意識障害や幻覚の症状によって、心神喪失の状態に陥っていたため、無罪であると主張する。
2 責任能力の判断とは、個々の事案ごとに、鑑定の結果だけでなく、関係する証拠から認められる歌織被告の犯行当時の精神状態、態様、動機、前後の行動などの諸事情を総合的に検討し、刑事責任を負わせるべきかという観点から裁判所が行う法的判断である。
一方、精神科医による鑑定結果は、精神に障害があるかないか、障害がある場合、それが犯行時の歌織被告の意思や判断に与えた影響がどうだったかという観点から、障害の程度やその双方についての専門的知見に基づく参考意見である。
裁判所は、精神の障害の有無や程度の認定において、鑑定に合理性がある限り、十分に尊重する。しかし、鑑定結果が事理弁識能力や行動制御能力に言及している場合でも、それは精神医学の専門家としての分析結果にすぎないのであり、責任能力については、総合的に検討した法的判断によって最終的に決定する。責任能力の判断は鑑定結果に拘束されない。
以上の考えを前提として、裁判所は歌織被告の精神鑑定を実施するにあたり、責任能力そのものは鑑定事項でないと明言した上、歌織被告に犯行時、どんな精神障害があったか、それがあるならば、犯行時の意思、判断にどんな影響を及ぼしたかを鑑定事項とし、検察官と弁護人それぞれが推薦する医師双方を鑑定人として採用し、それぞれ独立の立場で鑑定を行うよう命じた。
両鑑定人とも鑑定の趣旨を理解して、鑑定を行った。一部鑑定の基礎データを共有したり、歌織被告の面接を2人が同席して行ったこともあるが、鑑定意見は全く別々に考えられている。鑑定手法において何ら不相当なところはない。
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