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【産経抄】4月24日
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数日前にインターネットの恐ろしさを書いたばかりだが、やはり便利なものだ。MSN産経ニュースで、本村洋さん(32)の一言一言をかみしめた。「死刑の存廃が騒がれるようになるかもしれませんが、刑罰がどうすれば社会が安全で平和な環境を作れるか考える契機になることを願います」。
▼「遺族としては満たされたのですが、社会にとってみれば事件をめぐり私の妻と娘、そして被告の3人の命が奪われることになるわけで、これは明らかに社会にとって不利益なことです」。山口県光市の母子殺害事件で、元少年(27)に死刑判決が出たことを受けて行われた記者会見を、ほぼ完全収録している。スペースや放送時間の制約がある新聞、テレビでは、なかなか難しい。
▼本村さんの発言が、メディアを通じて社会の報復感情をあおり立て、裁判に影響を与えたといわんばかりの社説を、一部の新聞で見かけた。的はずれも甚だしい。作家の佐木隆三さんの指摘の通り、判決は弁護団の「自爆」の結果といえる。
▼遺体に性的暴行を加えたのは生き返ってほしいから。ドラえもんが何とかしてくれると思った。被告は1、2審では殺意を認めていたのに、差し戻し審では、おぞましい弁明を繰り返し、弁護団はこれこそ真実と主張した。
▼主任弁護人を務めた弁護士は、きのう別の事件で自らが有罪を言い渡されている。弁護士といっても人さまざま。裁判員制度を目前にし、常識を働かせることの大切さをあらためて教えてくれた。
▼本村さんは、できるだけ早く弥生さんと夕夏ちゃんの墓前で判決を報告したいという。9年間の苦労をねぎらい、これを区切りに新しい人生を切り開いてほしい。2人はそう言ってくれるような気がする。