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光市母子殺害事件差し戻し控訴審22日に判決 (1/3ページ)
山口県光市の母子殺害事件で、殺人や強姦致死などの罪に問われ、最高裁が無期懲役の2審・広島高裁判決を破棄した元会社員の男性被告(27)=事件当時(18)=に対する差し戻し控訴審の判決が22日、広島高裁(楢崎康英裁判長)で言い渡される。12回にわたって開かれた公判では、情状面にとどまらずこれまでに裁判所が認定した犯罪事実をめぐり検察側と弁護側が正面から対立。弁護側が主張する事実誤認が認められなければ、極刑が言い渡される可能性が高い。事件発生からすでに9年。4度目となる判決を前に争点をまとめた。
事件は平成11年4月14日に発生。光市の会社員、本村洋さん(32)方で、妻の弥生さん=当時(23)=と長女の夕夏ちゃん=同11カ月=が遺体となって発見され、その4日後に近くに住んでいた男性被告が逮捕された。
被告は罪状認否で起訴事実を認め、検察側は死刑を求刑。
1審・山口地裁、2審・広島高裁はともに、被告が事件当時、死刑を科すことのできる18歳になってから30日しか経っていなかったことを重視し、無期懲役を選択した。
しかし最高裁は18年6月、「18歳になって間もなかったことは、死刑を回避すべき決定的な事情とまではいえない」と判示。
無期懲役の量刑は不当として2審判決を破棄し、「死刑の選択を回避するに足りる特に酌量すべき事情」の有無を審理するために広島高裁に差し戻した。
このため差し戻し控訴審では、情状面を中心に「酌量すべき事情」が審理されるとみられていた。
しかし、弁護側は1、2審から一転して犯罪事実を全面的に否定。被告人質問に加え証人5人への尋問も行われ、検察、弁護側双方による激しい攻防が展開された。
弁護側は「弥生さんへも夕夏ちゃんへも殺意はなく、傷害致死罪にとどまる」と殺人罪の成立を否定。強姦致死と窃盗についても無罪を主張した上で、「被告の反省は深まっており、更生可能性はある」と訴えた。
結審から3カ月余りが経過した今年3月13日にも弁論補充書を高裁に提出し、執念をみせる。
これに対し検察側は、最高裁が「揺るぎなく認めることができる」とした犯罪事実に誤りはなく、弁護側の主張を「荒唐無稽」と指弾。
「遺族の感情を踏みにじって顧みないことが明らかとなり、差し戻し前よりも死刑に処すべきことが明らかになった」とした。
最高裁が量刑不当を理由に無期懲役の2審判決を破棄したのは、光市事件で3件目。連続4人射殺事件の永山則夫・元死刑囚=平成9年執行=と仮出所中に再び強盗殺人事件を起こした西山省三死刑囚には、ともに差し戻し審で死刑が宣告されている。