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【4度目の判決 光市事件が問うたもの(中)】死刑の是非 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:刑罰
「これからは2人殺害の事案では、よっぽど被告人に有利な事情がない限り死刑を科さなければならない。これは最高裁の意思だ」
刑事裁判官の経験が長いある判事は、平成18年6月に言い渡された山口県光市の母子殺害事件の上告審判決をこう受け止め、担当した事件の判決にも反映させたという。
上告審判決は「各犯罪事実は1、2審判決の認定するとおり揺るぎなく認めることができる」とした上で、「特に酌量すべき事情がない限り死刑の選択をするほかない」と指摘。「無期懲役の量刑は甚だしく不当で破棄しなければ著しく正義に反する」と結論づけた。
戦後、量刑不当を理由に無期懲役の2審判決が破棄された事例はこれまでに2件しかない。だが、この判事が判決を重く受け止めたのは、単に異例のケースだったからではない。従来の量刑基準から厳罰化へと大きく舵を切ったものだったからだ。
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死刑適用の是非をめぐる裁判所の判断は、昭和58年に連続4人射殺事件の永山則夫=平成9年死刑執行=への上告審判決で示された「永山基準」に基づいている。動機や犯行態様、被害者の数、遺族の被害感情など9条件を列挙し、「それらを考慮してやむを得ない場合には死刑の選択も許される」としたものだ。9条件の中でも、最も重視されるのが「被害者の数」。1人なら無期懲役、3人以上では死刑、2人の場合はそのボーダーラインというのが、量刑の“相場”とされてきた。