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【歌織被告】検察の論告(5)「かつてのDV、過度に考慮すべきでない」 (1/5ページ)
このニュースのトピックス:刑事裁判
●2 鑑定の問題点(続き)
さらに歌織被告は、当初、被告人質問でも幻覚や意識障害などの精神状態に関する話を供述しておらず、逆に、祐輔さんの頭の辺りをねらってワインボトルを振り下ろしたことなどを認める供述をしていました。
この際、歌織被告は、裁判官から「ワインボトルを取り出して殴るまでの間、どんなことを考えていましたか」などと質問されると「これまでの祐輔さんの暴力や暴言が頭の中に思い浮かんできた」と供述するのみ。幻覚などの精神症状について何ら供述せず、さらに裁判官から、「それ以外に、犯行の直前に自分の頭に浮かんだことで、特に付け加えて裁判所に言っておきたいことはないですか」などと念押しまでされても、「ない」と供述していたのです。
加えて、歌織被告は裁判官から、「祐輔さんが帰ってくるのを待っていた時間や祐輔さんが寝てしまった後の時間、どのような感情の中で過ごしましたか」「この法廷では、だれも別に筋をつけたりしないし、あなたが思うままに話せばいいですよ」などと言われてまで質問されても、「とにかく怖くて、部屋から見える真っ暗な代々木公園を見てて、もうこの世界に自分1人しかいないんじゃないかって思うぐらい、怖くて怖くて仕方なかった」「あの生活を終わらせたいというか、彼から逃げたいという、もう全部を終わらせたい気持ちだった」と供述するだけで、やはり、幻覚などの精神症状について何ら供述しなかったのです。
このように歌織被告は、幼少時からを含め、犯行前後を通して、周囲の誰にも幻覚などの精神症状に関する話をしていなかった上、捜査段階や当初の被告人質問でも、さらには自分の弁護人に対してさえ、幻覚などの精神症状に関する供述を一切していなかったのです。
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