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元守備隊長の請求棄却 沖縄集団自決訴訟 (1/4ページ)
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先の大戦末期の沖縄戦で、住民に集団自決を命じたとする誤った記述で名誉を傷つけられたとして、旧日本軍の元戦隊長と遺族が、ノーベル賞作家の大江健三郎氏(73)と岩波書店(東京)に、大江氏の著書『沖縄ノート』などの出版差し止めや損害賠償を求めた訴訟の判決が28日、大阪地裁であった。深見敏正裁判長は「書籍に記載された内容の自決命令はただちに真実と断定できない」としながらも「(命令の)事実については合理的資料や根拠がある」と認定。名誉棄損の成立を認めず、原告側の請求をすべて棄却した。原告側は控訴する方針。
戦後、定説のように流布された「隊長(軍)命令説」の真実性が最大の争点。判決は、真実性について明確には認めなかったが、大江氏らが命令説を真実と信じた相当の理由があったとして、名誉棄損を否定する「真実相当性」を棄却の根拠とした。
原告は元座間味島戦隊長で元少佐の梅沢裕さん(91)と、元渡嘉敷島戦隊長の故赤松嘉次・元大尉の弟、秀一さん(75)。対象となったのは『沖縄ノート』と、歴史学者の故家永三郎さんの『太平洋戦争』(岩波書店)の2冊。
深見裁判長は、多くの体験者が手榴(しゆりゆう)弾は自決用に交付されたと語っている▽沖縄に配備された第32軍は防諜を重視し、渡嘉敷島では部隊を離れた防衛隊員の島民を処刑した▽自決のあったすべての場所に日本軍が駐屯し、駐屯しなかった場所では自決がなかった▽軍は両元隊長を頂点とする上意下達の組織だった−などとして軍や元隊長が自決にかかわったと認めた。
大江氏は昭和45年に刊行された『沖縄ノート』で、研究者による戦史の文言を引用して両島の隊長命令説を記述。特に赤松元大尉については「集団自決を強制したと記憶される男」「戦争犯罪者」などと記した。




