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1発の銃声で家の柱が崩れた− 愛知・発砲立てこもり事件で両親の悲しみ続く
このニュースのトピックス:刑事裁判
「1発の銃声で家の柱が崩れた」。愛知県長久手町の発砲立てこもり事件で、県警の林一歩警部が凶弾に倒れてから10カ月。24日、ようやく初公判を迎えたが、最愛の息子を失った両親の悲しみは今も深い。
事件当日、息子が立てこもり現場に出動しているのを父親の千代和さん(52)が知ったのは、県警からの電話だった。「一歩が撃たれた」。半信半疑のまま病院に急ぐ車内。ラジオのニュースが、重傷から重体に変わったと容体を告げる。母親の真美子さん(51)のハンドルを握る手が震え、涙が止まらなくなった。
息子の命を奪ったのは、防弾チョッキのわずかなすき間から身体に刺さった銃弾だった。真美子さんは「弾があと1センチ、右か左にずれていれば。そんなことばかり考えている。犯人を憎く思うまで至らず、一歩がいなくなったという事実があるだけ」と話す。
遺影の前に大好きだったロックバンド「X JAPAN」のCDや漫画週刊誌などを並べ、毎朝、夫婦で仏壇に手を合わせる。だが今でも、生まれたばかりの長女の成長を楽しみにしていた息子が、「ただいま」と玄関から戻ってくるのではないかと思ってしまう。
千代和さんは「事件を風化させたくない。再発防止につながってほしい」と力を込めた。公判はすべて傍聴するつもりという。

