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【法廷から】「生まれてこなければよかった」 被告の涙 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:法廷から
弁護人「そのうち金がなくなるのは目に見えている。どんなことを考えていたの?」
被告「どうなってもいいや」
弁護人「どうなると思った?」
被告「死ぬか、犯罪を起こすか」
なぜ被告は犯罪の引き金を引いたのだろうか。
弁護人「なぜ決意した?」
被告「おなかがすいたし、自殺する勇気がない」
弁護人「頭を下げて仕事に戻るという選択肢は?」
被告「その時点ではどうなってもいいやと」
被告は犯行を「後悔している」と述べ、弁護人からの問いに泣きじゃくった。
弁護人「時計の針を戻せたら、どこでどうすればよかった?」
被告「生まれてこなければよかった。どこでって、生まれたこと自体がもう…」
検察側の求刑は懲役7年だった。客観的な犯行事実を見れば、「金がほしい」という犯行の動機は短絡的で、ガードパイプに頭部をたたきつけるという犯行の態様も危険極まりなく、求刑が重いのも理解できる。金がなくなった経緯も自業自得だ。だが、心の中でそう単純に切り捨てられなかった。
中学校を卒業したらすぐ故郷を離れて上京し、家族の愛情も知らず、ただ働いて生きていくだけだった被告の「生まれてこなければよかった」という言葉が心に引っかかった。罪滅ぼしが済んだ後は、これからの人生で「生まれてきてよかった」と思える瞬間を自分の力で見いだしてほしい。
判決は3月28日に言い渡される。(末崎光喜)