ニュース: 事件 RSS feed
薬害肝炎 なお残る課題 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:副作用
薬害肝炎訴訟の和解が成立したことで、厚生労働省は「薬害を2度と起こさないという決意を改めて思い起こさないといけない」(幹部)と神妙だ。だが、国側には多くの課題が残されている。
■急ぎたい和解
厚労省は、現在の原告団約200人とは事実関係の争いなしに和解を成立させる考え。今後、提訴されるケースについては、製剤投与の事実がカルテや母子手帳などで証明できれば和解に応じる方針。カルテなどが破棄されたケースは、裁判の中で家族や医師を証人として呼び、信憑(しんぴよう)性の判断を裁判所に委ねることになる。
また、「フィブリン糊」と呼ばれる使用方法で肝炎に感染したケースの問題解決も急ぎたい考え。血液製剤は本来、止血用に静脈注射で投与するが、外科手術の際に医師が製剤を糊状にして止血に使用した事例だ。
国側は提訴が確認されている2件については、早急に和解する方針。だが、フィブリン糊の感染者は全国で約1万人。今後の提訴分について厚労省関係者は、「フィブリン糊の感染率は、静脈注射の3分の1程度。和解に向けたハードルは高いものになるかもしれない」と話している。
■再発防止協議
訴訟以外の場面でも、国が取り組まなくてはいけないことは多い。原告団との基本合意書に盛り込まれた事項だけでも、(1)薬害再発防止のための原告・弁護団と継続協議(2)第3者機関での肝炎問題の検証(3)肝炎医療の整備・研究推進(4)汚染された血液製剤の投与を受けた人の追跡調査−といった課題がある。