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【法廷から】鈴香被告、変わった姿見せることなく
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「1年半前の私はうそをつき、卑怯(ひきょう)でした」「この公判で、私がどれくらい変わったか見てもらい、米山さんの家族に気持ちを和らげてもらえたら−」
昨年9月12日に開かれた初公判。証言台に立った鈴香被告は、豪憲君の両親に対し、訴えかけるように自らの意見を示した。なぜ、2人の子供を無残な手口で殺さなければならなかったのか。事件の真相を知りたいと望み続けた豪憲君の両親は、心の中に鈴香被告への憎悪を燃やしつつ、かすかな期待も抱いたはずだ。
しかし、4カ月あまりの公判を経ても、当初のイメージを変えることができたとは思えない。
近隣住民や肉親、元夫、交際相手らが出廷した証人尋問。批判的な証言が相次いでも、うつろな表情のまま定まらない視線を前に向けた。被告人質問で検察側から発せられた都合の悪い質問には口をつぐみ、「黙秘します」を繰り返した。
そして、公判中に記した日記。その内容が検察側から明らかにされた瞬間、法廷内は凍り付いた。「豪憲君に対して後悔とか反省はしているけれど、悪いことをした罪悪感が、彩香に比べほとんどない」「(豪憲君の)ご両親が何でそんなに怒っているのか分からない。まだ2人も子供がいるじゃないか」
直前に豪憲君の父親の証言に聞き入り、全身を揺らしながら大粒の涙をこぼしていた鈴香被告は、いつの間にか目を閉じていた。
こうした態度は、自らが「卑怯」と批判した姿そのものではないのか。
鈴香被告は、「死刑を望む」とたびたび口にしながら、一方で、判決で彩香ちゃんを殺害したと認定された場合は「控訴すると思う」とも述べている。
被告の「変わった」姿を改めて目にする機会はあるのだろうか。その胸中には、まだ何かが秘められているはずだ。
(豊吉広英)

