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暴力に負けない市政目指す 事件後の長崎、職員研修も
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暴力団幹部の城尾哲弥被告(60)が昨年4月、長崎市の伊藤一長市長を射殺した事件は、市とのトラブルが動機とされる。昨年8月に発足した市行政安全対策室の立本茂人室長は「市役所はオープンな場所。不当な要求でも会わないわけにはいかない。そのための対策が必要だ」と話す。
市は平成16年に行政対象暴力に対処する詳細なマニュアルを作成し、17年に起きた生活保護の相談をめぐる職員刺殺事件を受けて内容を追加したが、十分に役立てられてはいなかった。その反省に立ち、昨年7月から計約500人に実演指導を含む研修を実施、職員の関心は高いという。
同室は「暴力団は一度大目に見るとそれを利用して弱みに付け込んでくる。職員を1人にせず、組織として対応することが大事だ」と指摘。カッターやはさみなどを窓口の近くに置かないよう指導し、庁内の安全パトロールも行っている。
市幹部の警護体制も見直した。市長選のさなかに発生した事件の後、補充立候補して当選した田上富久市長は、自宅マンションから防犯カメラ付きの公舎に引っ越した。市長室前には警備員を配置、来月には市長室と副市長室にカード式の鍵も導入する予定だ。
伊藤前市長とも面識があり、一人娘を暴力団抗争の流れ弾で亡くした「暴力団被害者の会」会長の堀江ひとみさん(72)=静岡県=は「前市長はどんなに口惜しい思いだったか。警察はもちろん、行政と市民が一体にならないと暴力団は壊滅できない」と力を込める。

