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裁判員制度の検証も課題 取材・報道指針 (1/2ページ)

2008.1.16 17:05
このニュースのトピックス刑事裁判

 重大な事件の審理に国民が参加する「裁判員制度」の導入にあたって、法曹関係者は事件報道が裁判員となる可能性のある国民に予断を与え、公正な裁判の妨げになるとの懸念を表明してきた。日本新聞協会が公表した取材・報道指針は、事件報道がもつ社会的意義を改めて強調するとともに、加盟各社が「報道の自由」と「公正な裁判」との調和を図っていくことを確認したものだ。

 私たちは、事件報道にはさまざまな役割があると考えている。

 正確な情報を迅速に、かつ広く社会に伝えることで危険意識を共有し、再発防止を図っていくこと。事件の真相を掘り起こし、その背景を明らかにすることによって社会的問題を提起すること。刑法に危険運転致死傷罪が新設されたように、被害者の悲しみ、怒りを伝えることによって新たな立法措置や救済策を促していくこと。犯罪が複雑化、多様化、広域化する昨今、事件報道のもつ重要性はますます高まっているといっていい。

 一方で最高裁側は、(1)捜査機関の情報を確定的に報じる記事(2)被疑者の自白内容、プロフィルを伝える報道(3)被疑者らの有罪を前提とした識者のコメント−などを例に挙げ、国民に予断を与えると指摘していた。

 事件報道をめぐっては、これまでも逮捕者の呼び捨てをやめ「容疑者」呼称を導入したり、被疑者の前科・前歴などを報道する場合には、事件の真相や背景を報じる上で必要と判断した場合に限ってきた。今回、指針で示した取材・報道姿勢もいままでと何ら変わるものではないが、裁判員裁判という新たな要素が加わることで、より客観的で公正な報道が求められることになる。今後は指針を踏まえ、記事の表現方法の見直しなどについて検討が必要になるだろう。

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