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【富山冤罪事件】 判決要旨 (2/2ページ)

2007.10.10 18:44
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■第3 当裁判所の判断

 関係証拠によれば、確定判決は、被告人が本件公訴事実1に係る犯行の犯人である点について、被告人が本件公訴事実1に係る犯行を認める供述をし、さらに、前記犯行を再現したり、その関係個所を指示説明したりしている(以下、併せて「本件自白1」という)こと、被害者が警察官に対し写真台帳から被告人の写真を選んだ上、犯人にとても良く似ていると供述していること、また、被告人を透視鏡越しに5分間見た上、声の感じもそっくりで、犯人にほぼ間違いないと供述していること、さらに検察官に対し被告人が犯人に間違いないと供述している(以下、併せて「被害者供述1」という)ことを根拠としている。

 また、被告人が本件公訴事実2に係る犯行の犯人である点については、被告人が本件公訴事実2に係る犯行を認める供述をしている(以下「本件自白2」という)こと、被害者が警察官に対し写真台帳から被告人の写真を選んだ上、犯人に良く似ていると供述している(以下「被害者供述2」という)ことを根拠としていると認められる。

 しかし、次の証拠によれば、本件公訴事実1、2に係る各犯行の真犯人は大津英一被告であると認められる。

 すなわち、大津被告は本件公訴事実1、2に係る各犯行を自白しているが、前記各犯行の状況については具体的な記憶も一部残存しており、前記各犯行の現場や関係個所に警察官を案内するなどしていること、平成14年5月5日に石川県内で発生した強姦事件の犯行現場に遺留された足跡と本件公訴事実2に係る犯行現場に遺留された足跡は同種足跡であり、同一の運動靴によるものであると推定されること、本件公訴事実1、2に係る各犯行現場に遺留された足跡は同種足跡であり、合致足跡である可能性が認められることなどから、前記自白は十分に信用することができるといえる。

 そうすると、本件自白1、2および被害者供述1、2は、いずれも信用性のないことが明らかである。

 また、本件公訴事実1、2について、ほかにも被告人の犯人性を疑わせる証拠、すなわち、平成14年3月13日午後2時40分ころ、被告人が自宅で電話をかけていたことを裏付ける証拠が存在している。

 なお、再審において、本件公訴事実1、2に係る各犯行を認める被告人の検察官調書などが提出されているけれども、これらについても信用性のないことは本件自白1、2および被害者供述1、2と同様である。

 以上によれば、被告人が本件公訴事実1、2に係る各犯行の犯人でないことは明らかであって、本件公訴事実1、2について犯罪の証明がないことになるから、刑事訴訟法336条により無罪の言い渡しをすることとし、主文のとおり判決する。

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