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事件
津波被害37市町村の7割が「高台移転検討」 産経新聞の復興計画調査で
一方、計画がスムーズにいかない自治体もある。国は防災集団移転促進事業で、高台の土地造成と、住んでいた土地の買い上げ費用を全額補助し、自治体に交付金を支給。また、引っ越し費用(最大78万円)の補助を盛り込むが、これらの交付金の適用を受けるためには5戸以上のエリアを危険区域に設定し、全員の合意を必要とする。
このため、エリア設定に難航しているほか、たとえ設定しても住民の理解が得られないケースも多い。
約3千戸が全壊した岩手県釜石市は、21地区に分けて集団移転を検討するが、これまでに住民の合意を得たのは1地区のみ。
同事業では国が注文をつけにくい仕組みが作られ、自治体の自由度は高いと期待されていた。釜石市の担当者は「ふたを開けてみると厳しい基準をクリアする必要があり、結局は使い勝手が悪かった」と話す。
マンパワー不足を指摘する声も。数軒の区画整理事業を行うだけでも計画から完了まで、十年単位の年月がかかるが、今回は数百や万単位の世帯移動を伴う自治体もある。
各自治体はおおむね10年程度での復興を目指すが、専門知識を要する膨大な移転事業を限られた職員で推進しなければならない。岩手県野田村の担当者は「災害復旧から復興まで兼務に兼務を重ねているのが実情だ。圧倒的に手が足りず支援がほしい」と訴える。
2万2千棟の住宅が全壊した宮城県石巻市も計画が進まない。担当者は「課題はマンパワー。用地買収も時間がかかるし、たとえ進んでも、工事する業者が不足することも考えられる」と懸念する。
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