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「早く見つけてほしい」花束など海に… 不明父子の家族ら現場へ
海上自衛隊護衛艦「あけぼの(108番)」の艦上から、清徳丸の吉清治夫さんと長男、哲大さんの親族らが無事の帰りを祈りバナナなどを海に差し出した =23日、午前11時42分、千葉・野島崎沖(本社へりから・小野淳一撮影)冷たい冬の海に投げ出されて4日。海上自衛隊のイージス艦「あたご」との衝突事故で、行方不明となっている漁船「清徳丸」の吉清治夫さん(58)と長男の哲大さん(23)の家族や親族ら約30人が23日、海自護衛艦で千葉県・野島崎沖の事故現場海域を訪れた。「早く見つけてほしい」。親族らは無事を祈って、日本酒や花束などを海へ投じた。
家族らはこの日、午前8時すぎにバス2台で地元の同県勝浦市を出発。皆うつむき加減で、表情は硬いまま。治夫さんの母、春枝さん(83)や妻、幸子さん(52)は憔悴(しょうすい)しきって、ほとんど歩けない状態だったという。
家族らは、同県館山市の海自館山航空基地からヘリ5機に分乗して護衛艦へ。捜索の指揮をとる海自第1護衛隊群司令の河村正雄海将補から捜索状況の説明を受けた。
車いす姿の春枝さんは茫然(ぼうぜん)と海をみつめ「治夫、哲ちゃん」と叫んだ。幸子さんはタオルで顔を覆って号泣、千羽鶴をうねりの大きい海に投げ入れ「早く帰ってこいよ」と声を振り絞った。
吉清治夫さんの妹、屋代悦子さん(55)は「人をのんだ海はこわい。兄貴もそうだけど、哲大も一刻も早くかえってきてもらいたいですよ」と涙で話し、兄、高志さん(60)も「哲大はおじさん、おじさんって私の仕事を手伝ってくれたりしたんで、『おじさん手伝うよ』って出てきてくれるような気がするんですけどね」と言葉少なに話した。
現場海域の海は荒れ、漁師仲間の漁船による捜索は中止に。勝浦市内の漁港では父子の無事を祈り、地元の女性約100人が数珠を手に海に向かってお経を唱え続けた。
また、勝浦市ではこの日、「かつうらビッグひな祭り」が始まったが、実行委員会は事故に配慮してパレードや太鼓演奏を中止。毎年多くの観光客でにぎわう町は重苦しい空気に包まれた。










