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イージス艦衝突 見張り員灯火報告怠る 事故12分前、レーダー生かせず (1/2ページ)
このニュースのトピックス:イージス艦衝突事故
千葉県・野島崎沖で起きた海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、あたごの見張り員が事故の12分前に清徳丸のものとみられる灯火を確認したにもかかわらず、当直士官らに報告していなかったことが21日、分かった。水上レーダーの担当者にも灯火の情報は伝わらず、レーダーの機能を生かせなかった疑いも強い。情報が周知されていれば、操舵(そうだ)を自動から手動に切り替え、迅速に回避できた可能性が高く、衝突事故の起点となった過失とみられる。
第3管区海上保安本部は同日、海事工学の専門家らによる清徳丸の鑑定などを実施し、船体の左舷から、あたごのものとみられる灰色の塗膜片を採取した。右舷に塗膜片は付着しておらず、あたごの前方を右から左に横切ろうとして衝突したと断定。あたごの回避義務を裏付ける物証とみている。
3管本部や防衛省によると、事故当時、あたごは当直態勢で、艦橋に10人を配置。見張り員は艦橋の両サイドにある「ウイング」に詰め、目視で水上監視を行っていた。接近してくる艦船を発見すれば、見張り員は伝令を通じ、責任者にあたる当直士官らに報告する。
これまで防衛省は、見張り員から当直士官らへの報告の有無は「確認がとれていない」と説明していた。だが、3管本部などの調べに、事故発生12分前の19日午前3時55分に清徳丸の灯火を発見した見張り員は、「目視情報を当直士官らに報告しなかった」と話した。
見張り員の報告があれば、艦橋内で当直士官らも双眼鏡で相手の船を確認するが、こうした監視態勢の強化は行われていなかったうえ、レーダー担当も清徳丸の接近を認識していなかった。