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検知ミスで争点複雑化 訴因変更、異例の展開 福岡3児死亡事故
このニュースのトピックス:刑事裁判
危険運転致死傷罪の成否が争われた3幼児死亡事故の公判は、今林大(ふとし)被告(23)の酔いの程度を中心に、検察側と弁護側の双方が真っ向から対立した。福岡県警の飲酒検知ミスが争点の複雑化に輪をかけ、結審後に福岡地裁が訴因追加を命じる異例の展開をたどった。
事故後に被告から検出された呼気1リットル中のアルコールは0.25ミリグラムで、酒気帯びと認定された。この数値は、弁護側が「正常な運転ができないほどは酔っていなかった」と危険運転を否認する大きな柱となった。
しかし、被告は検知直前に0.5〜1リットルの水を飲んでおり、検知を行った警察官は法廷で、被告が1回の呼吸で膨らませるべき風船を2回吹いたことや、酒酔いと酒気帯びを区別する歩行テストを怠ったことなどを証言。
検察側はこれらの捜査ミスを認めた上で、飲酒量や飲食店従業員らが目撃した言動のほか、追突直前まで前方の車に気付かない異常な運転だったことを主張、さらに飲酒の状況を再現した実験で「酩酊(めいてい)状態だった」との立証を展開した。
一方、弁護側はハンドルを切り、ブレーキを踏む回避措置を取っていたとし「微酔状態だった」と反論、アルコール量も「(危険運転が認定された)これまでの判例基準の0.5ミリグラムに遠く及ばない」と指摘した。
最終的に地裁は、業務上過失致死傷と酒気帯び運転の罪を予備的に追加主張するよう検察側に命令。過失の内容は「脇見による前方不注視」で、判決を3週間後に控えた時期の決断だった。