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【郵便不正】企業、官僚、日本郵便… それぞれの無責任さ (1/2ページ)
2月末の着手以降、4カ月余りに及んだ郵便不正事件の捜査は、厚生労働省元雇用均等・児童家庭局長、村木厚子容疑者(53)らの起訴でいったん終結した。大阪地検特捜部によって浮き彫りにされたのは、福祉を“隠れみの”に違法ダイレクトメール(DM)で暴利をむさぼった数々の企業、事なかれ主義で不正を看過し続けた郵便事業会社(日本郵便)、そして政治家の口利きと無責任な対応で不正のきっかけとなる偽造証明書を発行したキャリア官僚らの体質だった。
■イメージアップ
障害者団体の定期刊行物を装って違法DMを発送する手法は十数年以上前からあった。ただ、「障害者」のイメージと広告のイメージが一致せず、利用する企業は少なかった。
ところが、平成12年ごろに「バリアフリー」という言葉が浸透すると、企業側の見方が一変。社会貢献のイメージが強くなり、さらに宣伝費のコストも削減できるとあって、多くの企業が飛びついたという。
日本郵便によると、低料第三種郵便物の取扱量は10年度に約2600万通だったが、12年度は約5700万通に倍増、13年度は1億通を超えた。特捜部の調べでは、企業が支払いを免れた正規料金との差額は211億円にのぼる。上場企業を含む数々の企業がこの“うまみ”を享受した。
■被害者は?
「日本郵便の定期調査を毎年クリアしているから大丈夫」。広告代理店「新生企業」の宇田敏代被告(53)がこう説明しながら企業に持ち掛けて勧誘するほど、日本郵便のチェック体制はずさんだった。
障害者団体証明書を提出して認可を受ければ「郵便物の内容はほぼノーチェック」(日本郵便の窓口担当者)だった。逮捕された新大阪支店長(59)は「割引制度を使ったDMが異常に増え、それらが適用要件を備えていないのも認識していたが、前例踏襲で深く考えずに承認していた」と供述した。



