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「思った以上に時間かかった」シンドラー事故送検で遺族が会見
「原因究明に思った以上の時間がかかり、憤りやいらだちがあった」。シンドラーエレベータ製のエレベーター事故から2年10カ月。死亡した都立高2年の市川大輔さん=当時(16)=の母、正子さん(57)は30日、都内で会見を開き、こう言葉を絞り出した。
「一番いいのは大輔が帰ってくること。それがかなわない以上、事故原因を究明して、2度と同じ事故を起こさないことが私たちの使命だ」。事故後、正子さんと夫の和民さん(55)は、原因究明と再発防止を訴え続けてきた。大輔さんの同級生や保護者と、平成19年12月、「赤とんぼの会」を結成。街頭に立って署名活動をし、これまでに約16万人の署名を集め、国交省や東京地検に提出した。
捜査体制への疑問も募った。鉄道事故や航空機事故では国交省の事故調査委員会が原因を調べるが、エレベーター事故は警察任せの現状だ。「独立した専門の調査機関の設置が必要」。そう訴えるようになった。
野球に打ち込み、教員になる夢を持っていた大輔さん。事故1週間前に書いた最後の日記には、こう記してある。「夏の大会まで時間がない。一日一日を、人に優しく自分に厳しく、有意義に過ごしていきたい」 息子を失った傷は癒えない。「どこからも謝罪を受けていない」。マンション12階の自宅までは、いまでも、階段で上り下りしている。
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