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【衝撃事件の核心】異例の立件「バンキシャ!」虚偽証言 日テレが乗った“迫真ストーリー” (3/4ページ)
このニュースのトピックス:メディア倫理
県は調査終了後の2月18日、証言内容について日テレ側に再確認を要請。日テレ側が蒲容疑者に再取材したところ、「裏金を送金した事実はない」と証言を翻したため、報道した内容の支えを失ってしまった。
実際、証言と事実関係には“矛盾”があり、裏付け取材によって証言の信憑(しんぴょう)性を疑うことは可能といえた。
蒲容疑者は架空工事でつくった裏金について、「(昨年)11月5日に送金した」「年間500万から1000万」などと証言していたが、蒲容疑者の会社が県から受注した工事は18年度と19年度に1件ずつで、20年度は1件もなかったのだ。
日テレ側は3月1日放送の「バンキシャ!」で、「視聴者、岐阜県と県議会にご迷惑をおかけしました」と陳謝。5日には、足立久男報道局長ら幹部が県庁を訪れ、古田肇知事に「取材の最後の詰めが甘かった」と頭を下げる事態となった。
同社は番組担当者の処分も検討。一方、第三者機関「放送倫理・番組向上機構(BPO)」の放送倫理検証委員会は番組を審理することを決め、特別調査チームが日テレ側から話を聞くことにしている。
情報提供の落とし穴…「特ダネほど慎重に」
今回の一連の問題は、マスコミの取材手法や報道のあり方について大きな課題を投げかけた。
「逮捕状を執行するほどの事案だったかは疑問だが、軽率な取材と報道が刑法犯を生んでしまった。日本テレビはだまされた被害者ではなく、倫理的責任がある」
こう指摘するのは、立教大社会学部の服部孝章教授(メディア法)だ。
服部教授は「放送前の確認にもっと手間をかけられたのではないか。人や時間など労力をかけないとミスは起こる」とし、「今回の事件を受けて、各マスコミが内部告発などの裏を取って報道する手法を敬遠するようになってしまえば、社会全体にとって大きな損失だ」と話した。

