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京都仏像盗「金戒光明寺にも侵入」捜査の手がかりに
京都市内の寺院で昨年来相次いだ仏像などの窃盗事件で、臨済宗建仁(けんにん)寺派大本山・建仁寺(東山区)の観音像窃盗容疑で逮捕された三重県四日市市の会社経営、阿部逸男容疑者(59)が昨年12月、浄土宗大本山の金戒(こんかいかい)光明寺(左京区)にも侵入していたことが2日、京都府警の調べでわかった。このときは盗難被害はなく、阿部容疑者は「リストラの末の野宿」と偽っていたが、その後、建仁寺での盗難などが発生する中で、捜査線上に浮かぶきっかけになったという。
捜査関係者によると、昨年12月19日午後11時ごろ、金戒光明寺の警報機が作動。駆けつけた川端署員が、運慶作と伝わる木造文殊菩薩坐像(ざぞう)(京都市指定文化財)などが安置されている御影(みえい)堂内で、阿部容疑者を発見した。
署員が事情を聴くと、阿部容疑者は「会社をリストラされ、たまたま入った寺で寝てしまった。申し訳ない」と話したといい、寺側も処罰感情がなかったことから、そのときはそのまま帰宅させたという。
一方、この12日前の同月7日には、東寺(南区)毘沙門堂に安置されていた木造不動明王立像が盗まれていたほか、1月31日には建仁寺方丈の木造十一面観音座像が盗難被害に遭った。
府警が一連の仏像窃盗事件を捜査する中で、金戒光明寺に侵入歴のあった阿部容疑者の存在が浮上。東寺と建仁寺ではともに防犯カメラを設置しており、このうち建仁寺のビデオ映像と似ていたことが、大きな手がかりになったという。
府警によると、阿部容疑者の自宅居間には仏像や屏風(びょうぶ)などが並べられ、果物なども供えられていた。府警の調べに対し、阿部容疑者は「もともと骨董(こっとう)品が趣味で、数年前から仏像が好きになった。信仰心から仏像を自宅に持ち帰って拝んでいた」と容疑を認める一方、「盗んだ仏像もあるし、骨董市などで買ったものもある」としているという。
府警は2日に行った阿部容疑者宅や会社など数カ所の家宅捜索で、仏像21体や、屏風や絵皿など計43点の古美術品を押収。この中には、昨年10月に天台宗門跡寺院の毘沙門堂(山科区)から盗まれた毘沙門天像や、東寺の不動明王像とみられるものも含まれており、府警によると、阿部容疑者は「東寺と毘沙門堂でも仏像を盗んだ」と供述しているという。




