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【さらば革命的世代】第3部(9)社長「島耕作」の全共闘総括 弘兼憲史さん (1/3ページ)
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資本論は最初の5ページ
漫画キャラクターの“出世”が一般ニュースになるのは異例のことだ。平成20年5月、弘兼憲史さん(61)が描く人気連載漫画シリーズの主人公「島耕作」の社長就任を報じる記事が新聞各紙に掲載された。「日本一有名なサラリーマン」と称される島耕作も団塊の世代。わずかながら全共闘運動を経験したという設定だ。サラリーマン社会を生き抜く彼は、当時をどう総括しているのだろうか。
島耕作が早稲田大学に入学したのは全共闘運動の先駆けとなる早大学費値上げ反対闘争が盛り上がった昭和41年。東大安田講堂の攻防戦が起きたのは3年生の終わりごろにあたる44年1月で、まさに最盛期に学生生活を送ったことになる。漫画にはこんな述懐シーンもある。
「俺は雀荘に入りびたり資本論を最初の5ページだけ読み、反代々木系の学生運動にちょっと参加しながらジャーナリズム研究会のような暗いクラブに入ってジメジメした4年間を送った」
自分自身を重ねながら、人物設定をしたという弘兼さんは早大卒業後、昭和45年に松下電器(現パナソニック)に入社。その後、漫画家となった。
「学生時代は雰囲気を味わってみようと1、2度学生集会に参加したことはある」というが、全共闘にはかかわらなかった。当時から「底の浅い政治運動。学生の分際で世の中を変えられるわけがない」と思っていたからだ。
時代の趨勢(すうせい)は「左」に傾いていたが、弘兼さんはそうした風潮をつくったのは学生ではなく、当時のマスコミの影響だと指摘する。
「あのころは、社会主義的なことを言う言論人がいっぱいいた。例えば、寺山修司や大江健三郎なんかもそう。当時は反体制的なものを良しとする風潮があった。左翼的な言論が増えれば当然、学生は影響を受ける。学生はマスコミに引きずられただけではないか」
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