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【疑惑の濁流】ちらつく「わいろ」「政治」 西松建設“裏金”はどこに流れた (3/4ページ)
口座は高原容疑者が管理。引き出す金額などは、「管理本部」と呼ばれる本社の経理や総務を総括する中枢セクションから指示が出ていた、という。管理本部は、人事も担当していたとされる。
西松はフィリピンやタイ、ベトナムなど東南アジアやスリランカ、香港などで受注実績があり、これらの工事が裏金づくりに利用されたとみられている。
裏金工作は会社上層部の指示の下、組織的に行われた疑いが強い−と特捜部はみている。
管理本部の事実上のトップは代々、副社長や専務らが兼務していたといい、裏金の運搬を指示したとされる元副社長も当時、管理本部長を兼務していた。11月の再捜索では、特捜部は埼玉県川口市の国沢幹雄社長(69)宅にも捜索を実施している。
海外受注での工作資金に?
では、10億円にも上る裏金は何のためにつくられ、何に使われたのか。そのナゾを解くキーのひとつは告発の主、高原容疑者が特捜部に明かした言葉だ。
「4億円以上の裏金がわいろとして使われた」
西松は平成15年9月、タイで現地の大手ゼネコンと共同企業体(JV)を組み、バンコクの都庁が発注した洪水防止トンネル工事を受注している。これが高原容疑者の言う工事ではないかとみられている。
受注の際、西松の現地社員が、受注の便宜を図ってもらう見返りとして、タイ政府当局者や、入札担当者らにわいろを渡したとされ、わいろの提供は、現地大手ゼネコン幹部とも相談して決めた−との情報も特捜部のもとに寄せられているようだ。
建設業界では、日本の税務当局の監視が届きにくい海外の事業で裏金を捻出することが「公然の秘密」(ゼネコン関係者)とされており、西松の裏金の一部もPCIと同じく、海外での受注工作に充てられた疑いが強い。
外国であっても、現地の公務員にわいろを提供して職務権限を行使させれば、贈賄(不正競争防止法違反)罪に問われる。とはいえ、日本での摘発例は乏しい。平成10年の制定以来、大手電気工事会社社員がフィリピン政府高官にゴルフセットを提供したとして昨年3月に略式起訴された事件と、PCIの2件だけにとどまっている。
高原容疑者の“供述”が表面化すると、タイの当局も動く。





